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広域計画策定にあたり
佐賀市、多久市、佐賀郡、神埼郡及び小城郡の18市町村は、介護保険制度の導入にあたり、介護保険事業運営を共同で取り組むという方針のもと、佐賀地域介護保険広域化推進協議会を経て、平成11年2月4日に佐賀中部広域連合を設立しました。
現在、構成している市町については、市町村合併が進み、佐賀市、多久市、小城市、神埼市及び吉野ヶ里町の5市町となっています。
本広域連合は、佐賀県のほぼ中央に位置し、人口においては県の約42%、面積においては県の約33%を占めており、県都・佐賀市を有する中核都市圏として着実に発展してきました。
本広域連合は、「介護」を社会で支える新しい社会保険制度である介護保険について、広域化によるスケールメリットを十分に活かし、効率的で安定した事業運営に取り組んできました。
一方、佐賀地区広域市町村圏組合は、平成6年11月11日に設立され、広域行政機構として圏域の一体的な振興整備を図ってきました。さらに、消防の広域化に取り組み、平成12年4月1日に佐賀広域消防局を設立しました。
その後、事務の効率化を図るために平成14年7月に佐賀中部広域連合複合化研究会を設置し、佐賀中部広域連合と佐賀地区広域市町村圏組合の統合について検討を重ねた結果、両組織の統合により経費節減効果や効率的な行政運営が図れることから平成15年3月31日をもって同組合を解散し、同年4月1日から本広域連合が同組合の事務を引き継ぎました。
この統合により、本広域連合で処理する事務が、これまで取り組んできた介護保険事務に加え、新たにふるさと市町村圏事務及び消防事務を処理することとなりました。
また、ふるさと市町村圏事務については、国の制度が廃止されたことに伴い、広域行政の推進に係る調査研究事務に平成22年度から取り組むこととなりました。
このため、地方自治法第291条の7の規定による広域計画を、平成15年度に、平成19年度までの5箇年の広域計画に改定しておりました。
今回、この期間が満了となることから、次期5箇年の広域計画を定めるものです。
本計画は、本広域連合や関係市町が事務処理を行っていくための指針となるものであると同時に、本広域連合を組織する市町やその住民に対して本広域連合の目標等を明確に示すものであります。
本計画には佐賀中部広域連合規約第5条に規定している項目に関して、(1) 経緯、(2) 現状と課題、(3) 今後の方針と施策について記載しています。
佐賀中部広域連合は、今後更なる広域行政の推進に向けて、構成市町と一体となって取り組んでいきます。
1 介護保険に関すること
(1)経 緯
高齢化の進展に伴い、寝たきりや認知症の高齢者、要介護者等の更なる増加が予想される中、社会環境や家庭環境の変化などの要因から、家庭の介護力が弱まっているといわれています。一方、介護の高度化が求められ、家族による介護だけでは充分な対応が困難となり、今日、介護の問題は、国民の老後の生活の中で大きな不安要素となっています。
このような中、これまでの医療と福祉に分かれた高齢者介護に関する制度を再編成し、要介護者等を社会全体で支える新たな仕組みとして平成12年4月から介護保険制度が施行されました。
佐賀市、多久市、佐賀郡、神埼郡及び小城郡の2市13町3村(現在、佐賀市、多久市、小城市、神埼市及び吉野ヶ里町の4市1町)では、地域内の高齢者のニーズに沿ったサービス提供体制の構築や保険料の平準化を図ることなどを目的として、佐賀中部広域連合を設立し、効率的で安定した、住民により身近な介護保険制度の実現を目指して運営してきました。
(2)現状と課題
@ 高齢者人口及び要介護者について
65歳以上の高齢者が占める割合は、平成18年10月1日現在で、全国で20.8%、佐賀県で23.1%、本広域連合で21.8%となっており高齢化率は上昇を続けています。また、介護が必要である要介護者等は増加しており、本広域連合では平成14年4月に1万人を超えました。特に75歳以上の高齢者人口の伸びが非常に大きくなっていることから、今後は、さらに要介護者等は増加すると見込まれています。
A 要介護認定について
要介護認定事務は介護保険制度の根幹をなすものであり、公平・公正が求められています。本広域連合では、介護認定審査会において、独自のコンピューターシステム等を導入し、認定調査票、主治医意見書をペーパーレス化することにより、事務の迅速化と正確性、公平性を図っています。また、介護認定調査員の資質の向上も重要な要素であることから、研修会の開催や定期的な指導を行っています。
これらに加え今後も引き続き、認定の判断基準の統一化や公平性を維持するための施策を検討していく必要があります。
B 介護サービスについて
本広域連合におけるサービスの利用状況については、平成19年10月時点で、利用者数の割合は居宅サービス73.7%に対し施設サービス26.3%、費用総額の割合は居宅サービス53.6%に対し施設サービス46.4%となっています。また、制度の浸透とともに、居宅・施設サービスとも利用者数、費用総額は、全体的に増加傾向を示しています。
このような中、居宅サービスについては、介護保険制度施行後の民間参入やNPO法人の設立なども進み、今のところサービスの供給量は確保できています。しかし、更なる需要の高まりが予想されることや、在宅介護の推進のためには一層のサービスの充実が求められることから、今後は、利用者のニーズを反映した十分な質・量のサービスを確保するとともに、利用者にとって適切で効果的なサービスの提供を行うための基盤の整備を図る必要があります。
施設サービスの基盤整備については、平成14年8月で本広域連合域内の施設整備率は3.9%であり、国の整備目標である3.2%を既に超えてはいますが、施設サービスに対する利用意向が高く恒常的に待機者が多い状況にあります。また、施設が単に施設サービスの供給だけではなく、多様な在宅サービスの提供基盤を担っていること、保険財政に大きく影響を与えることなどを踏まえ、今後も広域的視野に立ち適切な供給基盤の整備を図る必要があります。
また、介護を要する状態になっても住み慣れた環境で安心して暮らし続けることができるサービスとして、地域密着型サービスが平成18年度から創設されております。特に認知症高齢者の生活には、地域とのかかわりも重要なことから、地域での啓発や連携の仕組みを構築し、基盤の整備を図る必要があります。
C 介護保険事業の運営について
本広域連合では、要介護等の認定、保険料の賦課・徴収、保険給付、保健福祉事業などの介護保険に関する全ての業務を行っています。運営に当たっては、各種データの管理をはじめ各事業への取り組みについて、関係市町、介護保険事業者、関係機関等との連携を図りながら実施しています。
また、介護予防事業の必要性、重要性が高まっており、一層の連携強化と円滑な事業実施が求められており、地域包括支援センターの運用をはじめとした地域支援事業として実施に取り組んでまいります。
また、介護を要する状態になっても住み慣れた環境で安心して暮らし続けるためには、公的サービスに加え、介護を社会で支え合う環境づくりが重要です。今後は、地域における重要な人的資源であるボランティア団体やNPOをはじめとする各種団体とも連携を図り、きめ細やかで多様なサービスの提供に努める必要があります。
(3)今後の方針と施策
介護を必要とする状態になっても、人としての尊厳を保ち、できる限り在宅において安心して生活できるように、多様化する利用者のニーズを反映した十分な質・量のサービスを確保できる基盤の整備に努めます。
また、自立支援・在宅介護重視の視点に立ち、関係市町、関係機関等との連携を図りながら次のような施策を実施するとともに、健全で安定した保険財政の運営に努めます。
@ 利用者本位のサービスの充実
A 在宅介護の推進
B 佐賀中部広域連合と関係市町が一体となった元気高齢者づくり
C 住民参加が支える介護保険
2 消防に関すること(消防団並びに消防水利施設の設置及び維持管理に関することを除く。)
(1)経 緯
佐賀広域消防局は、平成7年3月に「佐賀県における常備消防の広域化に関する報告書」で提言された県内消防本部の広域再編計画に基づき、消防の対応力強化を目的に、平成12年4月1日に、佐賀市、多久市、佐賀郡消防事務組合及び小城地区消防事務組合の4消防本部を統合して、佐賀地区広域市町村圏組合佐賀広域消防局として発足しました。
平成15年4月1日に、総合的かつ効率的な事務処理を行うことを目的に、佐賀中部広域連合と佐賀地区広域市町村圏組合が統合し、本消防局も佐賀中部広域連合に移行しました。
(2)現状と課題
近年の建築物の高層化、交通網の発達、高齢化の進展に伴う災害弱者の増加など、社会経済情勢の変化の中で、災害や事故の態様は複雑多様化の傾向を強めており、それに伴い、消防行政への住民の期待や要請はますます大きくなっています。佐賀広域消防局では、佐賀市、多久市及び小城市の3市を管轄し、平成19年4月1日現在で、管内面積は583.50ku、人口は307,472人、世帯数は112,362世帯となっています。
広域消防体制としては、現在、1本部5署3分署3出張所であり、消防団はもとより、関係市との連携を図りながら,地域住民の消防行政の要望にこたえていくため、消防力の充実強化を図る必要があります。
また、NBC対策等の国民保護法に基づく新たな任務への対応や消防広域再編等の大きな課題に取り組む必要があります。
@ 救 急
救急業務は、年々増加しており、より高度な救急処置と体制整備の充実が求められています。救急救命業務の目標である救命率の向上を図るには、現場までの到着時間、医療機関までの搬送時間の短縮とともに適切な救命措置が重要です。
そのために、救急救命士の養成が急務となっており、既に本消防局では、69名の救急救命士がいますが、今後も養成を進める一方、救急業務の高度化の推進により、救急救命士の処置拡大に伴うメディカルコントロール体制の構築とプレホスピタルケア(搬送病院に到着するまでの手当て)の充実に努めていくことが重要となってきます。
さらに、救急車が現場到着するまでの間の応急処置が救命率向上にはかかせないものであることから、バイスタンダー(救急現場に居合わせた人)による応急手当ての普及と充実を図る必要があります。
A 予 防
火災の発生を未然に防ぎ、また被害を最小限に押えるためには、予防業務への取組みが重要になります。防火対象物、危険物施設への立入検査の実施、違反是正の徹底、防火管理者の養成、住宅火災警報器の設置などの防火管理体制の充実を図り、防火安全対策の確立を推進する必要があります。また、自主防災組織の育成、拡大を図り、地域の防災力の強化を一層向上させることが必要となってきます。
B 防 災
大規模災害や特殊災害には総合的な対応を必要とするため、緊急消防援助隊の迅速な活動体制の確立、危機管理体制の構築、救助活動マニュアルの充実、教育訓練、救助資機材の充実強化を図る必要があります。
さらに、防災危機管理に関わる組織や人材を育成するための教育研修体制の整備、今日の情報伝達の分野における進歩、変革に対応した情報通信基盤の整備、充実を図る必要があります。
震災、火災、風水害などの災害状況の早期把握と情報提供、林野火災における空中消火、山岳等における救助、遠隔地からの救急搬送等におけるヘリコプターの整備などの対応力が求められています。
(3)今後の方針と施策
管轄区域住民の生命、身体及び財産を守り、住民が安心して暮らせる地域づくりを進めるため、消防団はもとより、関係市や関係機関との緊密な連携の強化を図ります。
また、複雑・多様化する災害に的確かつ効率的に対応できる消防体制の検討や職員の資質向上、消防施設、車両などの整備を図っていきます。
このため、広域消防の諸課題を整理、検討しながら、次のような施策を実施するとともに、諸事業、諸施策の推進に努めます。また、広域再編等の大きな課題に取り組んでいきます。
@ 効率的な消防行政運営と組織の再編
A 予防対策の充実、強化
B 消防力の強化
C 救急救助体制の確立
D 消防の広域再編
3 広域行政の推進に係る調査研究に関すること
(1)経 緯
昭和45年に佐賀県内に5つの広域市町村圏が設定されたことから、佐賀市、多久市、佐賀郡、神埼郡(三田川町、東脊振村を除く)及び小城郡からなる佐賀地区広域市町村圏は、新しい地域の振興整備の単位となりました。
本圏域の16市町村(現在、佐賀市、多久市、小城市、神埼市の4市)は、昭和45年10月に佐賀地区広域市町村圏協議会を設立し、昭和46年3月に第1次の広域市町村圏計画を策定し、これまで圏域の一体的、計画的な振興整備を図ってきました。
その後、平成6年9月には、都市機能の増進及び居住環境の向上を推進し、圏域の一体的な整備促進を図るために、佐賀地方拠点都市地域の指定を受け、さらに、同月には、創造性と多様性に富んだ豊かな地域社会づくりを進めるために佐賀地区ふるさと市町村圏の選定を受けました。
同年11月には、前記の地域指定及び圏域の選定を受けたことと今後の広域行政需要に対応するため、それまでの協議会方式を発展させ、一部事務組合方式による佐賀地区広域市町村圏組合を設立しました。
また、ふるさと市町村圏の選定に伴い、平成6年度と平成7年度に関係市町村の出資及び県の助成により、10億円の佐賀地区ふるさと市町村圏基金を造成し、圏域の一体的な発展を図るために、その運用益を活用して各種ソフト事業を展開しながら地域の活性化に取り組んできました。
平成21年3月には、国の広域市町村圏及びふるさと市町村圏制度が廃止され、本広域連合においても平成22年3月に広域市町村圏及びふるさと市町村圏に係る事務を廃止しました。
しかし、今後も圏域の一体的な振興整備を図るために、広域行政の推進を行い、また、地域の活性化に取り組むため、ふるさと市町村圏の4市に吉野ヶ里町を加えた4市1町において、広域行政の推進に係る調査研究を行うこととしました。
(2)現状と課題
平成13年3月に策定した佐賀地区ふるさと市町村圏計画は、「多様な自然と歴史が育む豊かな人創造空間」を基本目標としており、このふるさと市町村圏計画に基づいて本広域連合と関係市及び県は、圏域の一体的な振興整備を図ってきました。
平成22年3月をもって、ふるさと市町村圏計画は、廃止しましたが、圏域の一体的な振興整備を図るためには、関係団体が連絡調整を行い、広域行政の推進を行う必要があります。
(3)今後の方針と施策
多様化・高度化する住民ニーズに的確に対応し、圏域の一体的な振興整備を図るために、本広域連合と関係市町は、広域的な視点に立ち、適切に役割分担を行うとともに、お互いの連携強化を図りながら事業を推進していきます。
このため、広域行政の推進に係る調査研究に取り組んでいくこととしています。
4 広域計画の期間及び改定に関すること
この広域計画の期間は、原則として、平成20年度から平成24年度までの5年間とし、5年間を単位に、計画期間満了前に見直しを行うものとします。
ただし、事務の追加等により計画変更の必要が生じた場合は、議会の議決を経て改定することとします。
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